吹田のゾウと 気候のはなし 参考:「平成19年度春季特別展 吹田の景観を掘りおこす2」 吹田市立博物館 /「ならべてくらべる絶滅と進化の動物史」川崎悟司 ブックマン社 琵琶湖博物館ブックレット①「ゾウがいた、ワニもいた琵琶湖のほとり」高橋啓一著 サンライズ出版 ミエゾウは 肩の高さ3.8m。 大型のゾウです。 アケボノゾウは胴長、短足とか言われてるけど牙は長い!肩の高さ2m。小さめサイズです。 豊中で発見されたマチカネワニは推定7mのビックサイズ! の化石が吹田市の佐竹台、片山町、出口町で、シガゾウと思われる化石が山田西で見つかっています。 600万年前に、ゾウの祖先は中国南部からタイ周辺の地域に誕生し、各地に分散し北に向かったグループが、大陸から半島のようにつながっていた日本へやってきました。その後、大陸との移動がしづらくなり、独自の進化をしたミエゾウが誕生したと言われています。私の中ではゾウと言えば南国にいるイメージですが、ゾウがいた頃の吹田はどんな気候だったのでしょうか? 今ではアフリカゾウとインドゾウしかいませんが、大昔は約170種類ものゾウがいました。そんなに栄えたゾウの仲間ですが、日本にいたナウマンゾウやマンモスゾウは1.5~1万年前に絶滅したと言われています。絶滅の原因は、隕石や彗星が衝突した、人類が狩猟で狩りつくした、などと言われていましたが、今では何度も訪れる気候変動による生息地の減少や分断が主な原因ではないかと考えられています。人類が千里丘陵に現れるのは約2万年前です。その頃は氷河期で瀬戸内海や大阪湾は陸地でした。6000年前ごろは平均気温が今より高くなり、高槻あたりまで海でした。地球の長い歴史の中では、陸地や海も姿を変える中で、生き物は工夫をして暮らしていたんだなと考えさせられます。 吹田にゾウ? 200万年前に棲んでいた日本固有の種のアケボノゾウの歯ゾウはどこから日本に来たの? 吹田市立博物館にある吹田で発掘されたアケボノゾウの歯。歯と言っても小さめのパン1斤分くらいの大きさです。 トウヨウゾウは全身の骨がまとまって発見されていないため大きさは不明。 ゾウが日本にやってきた 350万年前 ミエゾウがいた頃は? 今よりかなり暑い気候 吹田にアケボノゾウがいた200万年前は? 今より少し 涼しい気候 豊中にマチカネワニや トウヨウゾウがいた 50万年前は? 今より 暖かい気候 メタセコイア、イチョウなど今でも吹田で見られる植物もあったそうです。 6
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