14%3%21%62%2 *ペットボトルリサイクルの内訳*サーマルリサイクルマテリアルリサイクルケミカルリサイクルその他私たちの生活にリサイクルが定着し、ペットボトル本体の回収は進んでいますが、キャップはほとんどの人が燃焼ごみとして廃棄していると思います。どうしてキャップはリサイクルされないのでしょうか?キャップとボトルを分別してリサイクルすれば、両方の素材を活用できるはずなのですが…。 実は、1種類の素材でできているペットボトル本体ですら、再生して別のプラスチックに生まれ変わるマテリアルリサイクルは、全体の21%にすぎません。62%は燃やして熱エネルギーとして使われるサーマルリサイクルなのです。サーマルリサイクルは、他の方法と比べて、今のところ最もリサイクル効率がよいと考えられており、比較的安価なこともあって、現時点では一番有効な方法と言われています。(2022年6月現在) しかしながら、燃やせるものはすべて燃やすというのではなく、限りある資源は効率的にリサイクルして、使い続けていくことが地球環境にとってとても大切です。今後、新しいプラスチックに再生させるマテリアルリサイクルの割合がもっと増えて、資源を無駄なく使えるように、消費者はペットボトル本体をきちんと分別して廃棄しないといけないのですね。 ペットボトル本体も最初はみんな燃焼ごみとして捨てていましたが、今ではリサイクルが当たり前になっています。企業や自治体が積極的に取り組み、キャップの色や規格を統一するなどすれば、捨てる時にきちんと分別でき再資源化できると思います。今はまだ100%の再資源化はむずかしくても、消費者がリサイクルの意識を高めたり習慣付けていければ、未来のためにささやかながら貢献できるのではないでしょうか。 参考:一般社団法人プラスチック循環利用協会「プラスチックリサイクルの基礎知識2022」(2022年6月発行) J4CE(循環経済パートナーシップ)サイト「Cases ペットボトルのキャップを再生し、化粧品の容器に利用」 日本経済新聞サイト「ペットボトルのふた、ごみ袋に 神戸市が試験導入」2021年1月25日付け記事 富山県射水市サイト「ペットボトルキャップ再生製剤とバイオマスプラスチックを使用したポリ袋の作成事業」 ぺットボトルのキャップは色も素材も様々で、単純に溶解してしまうと混じってしまい、別のものに再生することは困難です。色や素材ごとに分別して資源として役立てるには、現状では膨大なコストがかかり、それがキャップ回収のネックとなっています。 それでも、企業や自治体が協力して、植木鉢や自動車部品の一部などいろいろな製品に生まれ変わっています。原料に再生し売却したお金をユニセフに寄附して、ワクチン購入に充てる活動もあります。燃やして熱エネルギーにするだけではなく、他にもいろんな可能性があるのですね。 *大手飲料ボトルメーカーは化粧品会社と共同で、容器の一部に *兵庫県神戸市は素材ベンチャー企業と協力して、キャップで神戸市指*富山県射水市では、地元企業と連携して、集めたキャップと主に植物由来のプラスチックを混ぜて射水市指定のごみ袋を作成しています。 キャップから生まれた素材を使用する開発を行っています。 定ごみ袋を製造する実験をしています。 一般社団法人プラスチック循環利用協会 「プラスチックリサイクルの基礎知識2022」より作成 これ、ホントなんです そこでキャップのことなんですが キャップde未来を考える
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