くるくるプラザ96号
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3 短い秋が終わり、もうすぐ冬がやってきます。昨今は気候変動が叫ばれ、夏の猛暑が⾧く続き、冬の平均気温は上がっていますが、極地的に大雪の被害が出ることがあります。日本には四季がありますが、いずれ夏と冬の二季になるかもしれないといわれています。このような地球の状況が、日本の季節感にどんな影響を及ぼしているか、少し見てみましょう。 今年の冬至は12月22日。1年のうちで昼の⾧さが最も短くなります。弱まっていた太陽の力が、この日を境によみがえるため、「一陽来復」(いちようらいふく)と呼ばれ、この日から運が好転すると考えられていました。それにちなんで、カボチャ(なんきん)をはじめ「ん」のつく食べ物を食べると良いと言われています。 カボチャは本来、夏に収穫する野菜ですが、もっとも消費されるのは秋から冬です。生産者が収穫後に丸ごと常温保存するには、10℃前後の気温が適していて、それだと約1~3か月もちます。暑さが⾧く続いてしまうと、カボチャの常温保存がむずかしくなります。家庭では、カットして冷凍保存するのがお薦めですよ。 なずな ごぎょう はこべら すずしろ ひなまつりは別名を「上巳(じょうし)の節句」と呼び、季節の節目である節句には邪気が入りやすいと考えられていました。そのため紙や木で人の形を作り、それで身体をなでて川や海に流して、災いや疫病を払いました。その厄払いの風習と、平安時代の宮中の「ひいな遊び」という、おままごとが結びついたのがひなまつりの原型です。 桃の花の季節であり、桃の節句とも呼ばれますが、古来中国では桃の花は魔除けの効果があると考えられていて、子供の健やかな成⾧を願いました。最近は地球温暖化の影響で開花時期が早まったり、桃の木が枯れてしまったりしているそうです。ひなまつりに桃の花を飾ることができないということが、将来起こるかもしれません。 日本は四季があり、そのおかげで様々な文化が育まれてきました。折々の行事に四季のめぐみが取り入れられていて、そのことがどれほど豊かでありがたいことかと感じます。近年、温暖化が進み、生態系に様々な変化が現れています。環境のために私たちにも何か出来ることがないか、考えながら生活していきたいと思います。 参考:all about暮らしのサイト「冠婚葬祭 暮らしの歳時記」 SKYWARDPLUSのサイト「旅の+one」 「日本のしきたり 和のこころ」辻川牧子著 KKロングセラーズ 毎日新聞「雑草繁殖に自治体「困った」温暖化も影響?予算も厳しく」2019年10月6日付け記事 グリーングロワーズのサイト「ひな祭りに「桃の花」が飾れなくなる?地球温暖化が及ぼす影響とは」 自生している草が、温暖化の影響で例年より激しく繁殖することが、近年、自治体などで問題になっています。交通安全や防犯の観点から、除草頻度を増やしてほしいと要望する市民の声に応えるには、費用がかかり苦慮しているそうです。 せり ほとけのざ すずな 冬至 ひなまつり 春の七草 せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ。春の七草は、1月7日に七草がゆにして食べます。お正月のごちそうで疲れた胃腸を休めるためと言われていますが、元々は早春に芽吹いた道端の若菜を摘み、春の芽吹きを食するという意味が込められていました。なずなとは、ぺんぺん草のこと。私が幼い頃には、せりや、はこべらも道端や用水路などに自然に生えていました。 エコ歳時記 冬から早春編

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